工作工房製作奮闘記

何でもセルフで工作出来るように、古民家に工房を作っています。

軒下に民俗博物館を開設

 工房の母屋、広い軒下を利用して「民俗博物館」を開設しました。先日のかたずけで綺麗になった玄関左側のスペースに大切に保管してきた農具や、生活用品を5点ほど置いて来場者に見て頂くようにしました。

 唐箕や、牛ですく、「うんすけ」と呼ばれる独特の壺など、昔の農家には必ずあった物を点検・清掃・整備して展示しています。こんちゃんにとっても懐かしい物で大切な物ばかりです。

 

工房の母屋、広い軒下を利用して、昔なっかしい農具や日用品を展示した「民俗博物館」を設置しました。 来場した方々に懐かしんでみて頂くようにしました。

 

 

古民家の軒先は、農作業をするために軒先を幅広くしています。この空間は物を置くのに適しています。 あまり多く置いてしまうとゴミ屋敷になるので、厳選5点としました。

 

 

 順を追って概略を説明します。 これは唐箕(とうみ)と呼ばれる木製の農具で脱穀した米をもみと、塵埃に選別する優れもので300年の歴史があり、昔の農家には必需品でした。

 この唐箕は、祖父~父~こんちゃんと三代に渡って使った物で、欠品も無く現在でも完全動作する大切な物です。

 

 

江戸時代の書物にも登場する唐箕は、この絵のようにハンドルを回して風力で穀物と塵埃を選別します。

※現在でもスチール製の商品が製造・販売されています。理にかなった優れ物なのです。

 

 

動力は、人力です。 羽が六枚ついたハンドルを休みなく、力強く回さなければなりまん。長時間の労働です。

 

 

次に、牛に引かせて田畑を掘り起こした鋤(すき)です。 戦後直後の物で「日野商会」の書き込み文字があります。 昭和37年まで使っていた物です。かじとり棒も有り、今でも使用可能です。

 

 

構造図です。 必要不可欠な農具だっので、優れた設計と工作がなされています。へらの部分は、鋤焼(すきやき)の語源になったとも言われています。

 

 

このU字形の物は、牛の鼻輪です。 この鼻輪に紐を付けて牛を引いたり、操作していました。

 

 

これは、「うんすけ」と呼ばれる口の小さい壺です。 自家製の醤油を小分けして貯蔵するための壺です。注ぎ易いように取っ手が片側に一つ付いているのが特徴です。 これは、父が昭和30年頃に購入して一度も使用せず大切に保管していた物でこんちゃんが引継ぎました。木の栓がきつくしまって、70年前の空気が入ったままです。

 

 

左側は、木の桶。 右側は、箕(み)です。 穀物をいれたり、穀物と塵埃を選別する道具で今でも使っています。 昔から使い続けている民俗品です。