工作工房製作奮闘記

何でもセルフで工作出来るように、古民家に工房を作っています。

50年間集め続けた真空管

今週のお題「わたしのコレクション」 50年間以上集め続けた真空管です。

中学生のころから、ラジオやステレオアンプを作るために、近所の人や学校の教師などから真空管を貰って電子工作を始めました。

 会社員になってからも知り合いや趣味の人の繋がり、断捨離をしている人生の先輩などたくさんの人から真空管を譲り受け、大切に保管し、この中から、無線機やオーディオアンプを製作して楽しんでいます。

 真空管は、別名「電子管」とも呼ばれます。エジソンの電球発明から電子流の流れを巧みに使った「真空管」があみ出され、時代ごとの産業の発展と、文化の向上に寄与してきました。今では真空管を使う電子機器はありませんが、唯一家電製品の電子レンジはマグネトロンと言う真空管が使われ、調理に欠かせない生活家電で居続けています。

 収集した真空管は、3,000本以上になりました。主要な真空管を種類別にご紹介します。

 

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中学生から、今日まで、50年間以上に渡って収集してきた「真空管」の山です。

保有数は、3,000本以上。 大小、様々の真空管があります。 全て動作品ですが整理がまだ終わっていません。

 

では、年代・種類別にご紹介いたします

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これらは、昭和5年頃に製造された「ナス管」と呼ばれる形の真空管です。ラジオ放送が始まった頃に家庭用のラジオに使われていた物です。90年以上経っていますが、今でも良好に動作します。

 

 

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これらは、戦前から戦後にかけて使われた「ST管」と呼ばれる形の物でラジオや拡声器、無線機などに使われた物で、電極の構造や電気的性能が優れています。

 

 

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これらは、「MT管」と呼ばれる形の真空管で、昭和20年代後半から昭和40年ころまで、最も多く使われた高性能の真空管です。ラジオやテレビ、ステレオアンプ、医療機器まで幅広く使われ、産業の発展と文化の向上に最も寄与してきました。

 

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これらは、コンパクトロンと呼ばれる形の真空管で、主に初期のカラーテレビに使われました。低電圧で大電流に耐える構造と性能を持っています。昭和45年頃まで使われ、これ以後は、トランジスター等の半導体の時代になります。


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これらの超小型の真空管は、ニュービースターと呼ばれる形の物で、テレビのューナー部や測定器に使われた高周波特性の優れた物です。

 

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これらは、GT管と呼ばれる物で大変頑丈な構造になっています。

無線機やオーディオアンプの製作で今でも使われることがあります。

 

 

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放送局で使われていた大型の真空管で、送信機やカラーテレビの変調器で活躍していました。

 

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昨年製作した無線機です。 コンパクトロンを使った短波帯のAM送信機で出力10W。

 

 

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20年前に作ったオーディオアンプで、出力50W/CH 5Hz~25KHzを忠実に再生します。工房のJBLのスピーカーシステムで愛用中。 迫力の低音が魅力です。

 

 

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これは、定年退職記念と、工房製品第一号で製作したステレオアンプです。

昭和20年代真空管式携帯ラジオで使われていた電池管を使った出力0.2W/CHの物です。自宅の書斎で事務処理をしながらジャズやハワイアンなどBGMとして聞いています。爽やかな音で、お気に入りの一台です。