戦前の送信機かも知れないと、20年くらい先輩のOMさんから譲り受けたアマチュア無線用の送信機をご紹介します。
使われている部品は、戦前に製造された物がいろいろ使われています。でもシャーシーの裏側が大変綺麗で、どうも戦後ハムが解禁になった直後の昭和28年~30年ごろに作られた送信機みたいです。 作者は不明とのことで譲り受けましたが、おそらく二文字コールの方には間違いないと思います。 7MHz専用の送信機です。出力10W。
手作りのアマチュア無線用の送信機です。周波数7MHz専用 正面より
丸いメータは、各真空管のプレート電流を監視します。 メータは昭和14年製
送信機を背面から見る。 送信機の高周波デッキのみで電源は外付け。
使用真空管は、発振6AG7 電力増幅、UY-807 7MHz 出力10W
6AG7は、戦後直後から使われ出した球なので、戦前の送信機ではないと思われます。
この送信機の回路は、大体このようになっています。S29発売の回路図集と同じ。
再開初期の7MHzは、バンド指定ではなく、7.050Kc 7.087.5Kcの指定だった。
水晶振動子を差し替えて運用していた。 ※混み合っていたでしょうね。
シャーシーの裏側。 保存状態が良いのかピカピカ、でも部品は古い物ばかり。
ゆったりと部品が配置されている。
発振部のクローズアップ。
水晶は内蔵されていない。 白いソケットで全面で差し替えて使っていたみたいです。
電力増幅部のクローズアップ。 四角い箱の様な物は、ペーパーコンデンサー、昭和17年製である。
タンク回路部のクローズアップ。 大きなコイルでリンク結合し、アンテナ出力する。
最初に作った時は、はしごフィーダーだったと思われるが、同軸接線に取り換えられている。 同軸ケーブルを使い始めたのは、戦後からである。