工作工房製作奮闘記

何でもセルフで工作出来るように、古民家に工房を作っています。

初ボーナスで買った思い出のラジオ

 1973年6月、入社2カ月で初のボーナスを貰いました。新入社員には出ないとされていた夏のボーナス、とにかく嬉しかったです。無駄遣いしないよう記念にと当時話題になっていた携帯ラジオを買いました。宣伝タイトルが吠えろクーガと強烈でした。携帯ラジオなのに、口径が16cmのスピーカーが内蔵されていて音質重視の3バントラジオです。

 勉強しながらのBGM、キャンプでのラジオ体操、釣りをしながら聞いたり、お出かけ時のお供と使い続けて48年。今でも大切に使って、こんちゃんの人生と共にあります。

 

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1973年6月、初ボーナスで買った、携帯ラジオ。ナショナルのRF-888 大きいです。

横22cm 縦20cm 奥行き7cm スピーカーボックスにラジオが入ったような感じです。

 

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メーカーの宣伝タイトルが、吠えろクーガーと強烈です。

ワールドボーイカスタムの後継機でFM放送の高音質受信に重点を置いた設計です。

低音の迫力と、高域まで伸びきった爽やかな音質で放送が受信出来ます。

 

 

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CQ hamラジオ2022年2月号、別冊付録に思い出のラジオの特集がありました。

タイトルの直ぐ横に、今回のラジオが掲載されていました。

BCLブームが始まった頃のラジオで、クーガシリーズの初代機。

 

 

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正面から見てみましょう。 A4サイズの冊子に引けを取らない大きさです。

16cmの大きなスピーカーが大部分を占めています。

 

 

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上面の操作部です。 音量ボリームの横に、低音と高音のボリームが付いています。

ダイヤルは、帯状の周波数表示です。 ダイヤルのアクリル板は長年の使用でひび割れしてしまいました。

 

 

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背面はシンプルです。 放熱用の穴がたくさん開いています。

ACコンセントの差し込み口もあります。ロッドアンテナは今でもスムーズに伸縮出来ます。 皮ケースやショルダーベルトは朽ち果てて廃棄しました。今はむき出しで使っています。

 

 

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内部の様子です。 長年の使用感があります。 乾電池は、単一型を4本使用。

ACは、電源回路が内蔵されています。 大きなスピーカーのマクネット部分が中央に配置されています。

 

 

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家で聞くときは、AC用のコンセントをさします。 

外部アンテナを接続したいため、こんちゃんオリジナルで同軸コネクターを取り付けました。 FM専用のアンテナに接続すると、遠く離れた放送局が受信できます。

 

 

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このラジオは、FM放受信に重点を置いているので、中波や短波でのBCLには不向きです。 でも大出力のラジオ放送はよく聞こえます。左、文化放送ベリカード、深夜放送をよく聞きました。送信所は、埼玉県川口市にあります。 右、短波帯のラジオ・オーストラリア、けたたましい鳥の鳴き声で放送が始まります。

 

 

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買ってすぐ、取り付けた外部アンテナ端子にFM専用のアンテナを取り付けて遠距離のFM放送を受信しました。 当時、民放FM局は、全国で4局しかなく、愛媛からだと、FM福岡を聞くしかありませんでした。 200kmの彼方から来た電波を受信して音楽などを聴いて楽しんでいました。

 

 

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FM福岡を聞いていると、時おりFM東京が瞬間的に聞こえることがありました。

検証してみると、放送の周波数が80.00MHzと同じであり、アンテナで受信している方向がFM東京の方向でした。(FM福岡は、四国の山の反射で聞いていました。)

突発的・瞬間的に聞こえるのは、宇宙から飛来した流星が電離層を通過する時発生するバーストによって電波が乱反射している現象でした。 伝搬モデルを図に示します。

 この様な受信を8年ほど続けていると、1982年2月に地元の松山でFM愛媛が民放FM局として全国で5番目に開局し、79.7MHzで放送が始まり、80.00MHzの受信は抑圧を受けて受信が難しくなりました。

 でも、その後各県に民放FM局が次々に放送を開始し、たくさんの局が受信できるようになり、嬉しいかぎりです。

このラジオは、大切に扱い、手入れをして一生使うつもりです。

※この2月1日に開局40周年を迎えたFM愛媛は、記念イベントをやっています。