工作工房製作奮闘記

何でもセルフで工作出来るように、古民家に工房を作っています。

マイクロ波・ミリ波帯の無線機点検

 今日はアマチュア無線の話題です。

2月に入ったら、JARL愛媛県支部主催のマラソンコンテストが始まります。このコンテストでは、マイクロ波・ミリ波帯の部門もあって毎年賑わっています。今年は、このマイクロ波・ミリ波帯に参加しようと思い立ちました。

 コンテストが始まる前に、工房に保管している無線機類の点検を行いました。どのバンドも問題なく動作して一安心です。

 

軒下レストラン前に、マイクロ波とミリ波の無線機を並べて、外観や接続コード、動作点検を行います。 各無線機とも大型テレビカメラの三脚(TVT-4)を使って安定な動作を補完します。

左から、5GHz 10GHz 24GHz 47GHzです。

 

 

操作面からの眺めです。 9エリア方向(北東)に向けて据え付けています。

 

 

これは、5GHzの設備です。 市販のトランスバーターに直径50cmのパラポラアンテナを直付けしています。 まるでエンジンの様な無線機です。

富士通製のハイパワーアンプを付加して、空中線電力2Wです。 ローノイズアンプも付いています。 過去に、宝達山碁石が峯に移動した故JA9BE 森OTと500Km超のスパンで交信出来た自慢の設備です。

 

 

これは、10GHzの設備です。 市販のトランスバーターに直径50cmのパラポラアンテナを直付けしています。 これもエンジンの様な無線機です。

NEC製のハイパワーアンプを付加して、空中線電力2Wです。 ローノイズアンプも付いています。

10GHzになると雨や雪、雲などの影響を受けるようになります。なので晴れた日に交信を行います。 今までの記録は、350Kmのスパンで和歌山県に移動した局と交信できました。

 

 

これは、24GHzの設備です。 市販のトランスバーターに直径45cmのパラポラアンテナを直付けしています。 空中線電力50mWです。 

24GHzになると雨や雪、雲などの影響に加えて水蒸気の影響をもろに受け、最も伝搬が不利になるバンドです。運用は、水蒸気の少ない冬場の晴れた日に震えながら行います。 今までの記録は、201Kmのスパンで宮崎県に移動した局と交信できました。

 

 

これは、47GHzの設備です。 自作のトランスバーターに直径45cmのパラポラアンテナを直付けしています。 空中線電力30mWです。 

47GHzになると雨や雪、雲などの影響、水蒸気の影響、さらに空気中の酸素の分子と共振する影響も受け、さらに伝搬が不利になるバンドです。運用は、これまた水蒸気の少ない冬場の晴れた日に震えながら行います。 今までの記録は、52Kmのスパンで大分県に移動した局と交信できました。

 

 

これは、自作の47GHz帯の直径45cmのパラポラアンテナです。 波長は7mmのミリ波、精密な加工が必要で苦労して作りました。輻射器は導波管で放物面を持った副反射でカセグレン型の構造です。

マイクロ波・ミリ波の送信中は、輻射器を見てはいけません。白内障になる危険性があります。なので、運用中は、パラポラアンテナの反対側に立って行います。

 

 

外観点検が終わったところで、5GHzの無線機から順次実動作試験をします。 親機にFT-817を使います。435MHzを5760MHzにアップ変換します。 電源線を接続して無線機のプレスボタンを押すと、トランスバーターが送信状態になって正常動作しました。

FT-817は、小形の上に430MHzでもオールモードで、1200MHz~24GHzのトランスバーターに使って重宝しています。 マイクロ帯でAMモードの交信もおつな物です。

 

 

これも親機に使っているIC-1271で、1200MHz帯のオールモード機。今回の点検でも快調に動作しました。長寿の無線機で新スプリアス規格の認定も受けています。※認定のシールもらっているのに貼っていないのに気が付きました。

 

 

電源は、3個のシール蓄電池を使います。 12Vの24AHを2個、同65AHを1個です。丸一日余裕で運用出来ます。静かで最高です。 インバーターを接続してパソコンやVTRを使うこともあります。

 

 

これらの無線設備を運用する時は、洗車用の丈夫な脚立に棚を一段付加して机兼物置として快適に過ごします。 実験の相手と連絡を取る時は、VX-3のハンディー機を使います。

戦前の真空管、最新の回路で鮮烈に蘇る

 戦前のラジオに使われていた真空管を4本抽出し、ミニ出力のステレオアンプを製作しました。最新の部品と回路を導入して80年超の時を超えて鮮烈な音を奏でています。

  戦前の真空管は、カソードの無い直熱管であり、蓄電池で動作していたなごりがあるため、電灯線からのブーンと言うハム音が完全に除去できないまま使っていたようです。近年では、半導体を使った電源回路を使うと完全に除去することが出来ます。

 今回のステレオアンプでは、ヒーターの回路に三端子レギュレータと言うICを使って製作し、全段直熱管のアンプが出来上がりました。

 

戦前のラジオから抽出した真空管4本です。 UX-12Aと、UX-26Bで全てヒーターが直熱式の物でステレオアンプを製作することにしました。

 

 

 戦前は、達成することが出来なかった電灯線からの電源ハムは、近年の半導体を使うと完全に除去することが出来ます。

 今回使用したのは、三端子レギュレータ(上段の4個)と、ブリッジダイオード(下段5個)です。大容量の電解コンデンサーも使います。

 

 

最初に、真空管のコントロールグリッドに印加するマイナス電源を生み出す電源基板を製作しました。 AC100Vを直流の-7Vと、-14Vを得ることが出来ました。

 

 

部品を取り付ける金属のシャーシを加工。ドリルやパンチを使って穴あけをします。一番重労働な作業工程です。

 

 

シャーシー加工が済んだら、化粧シートを張った後、いろいろな部品を取り付けます。見栄えを重視して丁寧に加工しました。楽しい工程です。

 

 

部品の取付が終ったらたら、配線の工程に入ります。明るくして作業を進めます。

 

 

配線が完了しました。 まだバラックの状態です。 誤配線や接続不良が無いか確認します。

 

 

電灯線をつないで、各部所の電源電圧を確認してから、一度電源を切って真空管をソケットに差し込み、スピーカーへの線とCDからの線を接続します。

電源スイッチを入れると、一発で音が出てきました。動作させながら各部の電圧を再度確認します。こんちゃん設計どおりの適正な電圧でした。

ゆうゆ(岩井由紀子)のCDを聞きながらルンルンでアンプの点検を行いました。

 

 

出来上がった真空管式ステレオアンプの鳥瞰写真です。

松の側板を付けました。2つの四角い箱は、トランスケースでブリキの灰皿を流用しました。

このアンプは、全段直熱管で構成した上、電源回路に半導体を使ったので、電源スイッチを入れて2秒以内の短時間で音が出て来ます。まるでソリッドステートの様な錯覚を覚えます。 

 

 

調整の後、いろいろなジャンルの音楽を試聴しました。

リーワイイリーの「ナイトいんマンハッタン」1950年の録音です。レトロなジャズが当時を醸し出します。 他に、クラシック、ハワイアン、楽器のみのジャズ等、鮮烈でさわやかな音を楽しみました。

80年以上経過した真空管は、最新の回路と素子を使うことによって鮮烈に蘇りました。

戦前の真空管を使ったアンプ製作

 工作工房自体の製作はほぼ完成し、これからは工作品の製作に力を入れたいと考えています。 50年間にわたり収集してきた戦前のラジオから抽出した真空管を使って先端技術によって戦前の真空管を復活させて、ステレオアンプとして爽やかな音楽を再生させたいと思い、今月より製作にかかりました。

 戦前のラジオは、ダルマ型の形をした真空管が使われていました。超出した真空管を厳選して4本揃えました。 82年~85年間経過していますが、真空度も保たれ電極も丈夫で今でも動作可能と思われます。

 ステレオアンプの製作は、部品を固定するシャーシーと呼ばれる金属の加工から始まります。 

 

戦前のラジオから抽出した4本の真空管。 先端技術を使って現代に復活させたいと考えつきました。 ステレオアンプとして製作を進めます。

これらの真空管は、製造から82年~85年間経過しています。私よりも大先輩です。

マツダと製造者名が刻印されていますが、現在の東芝に当たります。

 

 

所蔵している戦前のラジオです。 ダルマ型をした真空管(ST管)が使われています。戦火を逃れて現在でも動作します。

※昭和20年の玉音放送もこのタイプのラジオで聴取したようです。

 

 

製作は、工作工房の電子工作室で行います。 寒くなったのでファンヒーターを使って室内を暖房しながら快適環境で作業を進めます。

 

 

真空管式ステレオアンプの製作は、この四角い形をしたアルミのシャーシー加工から始めます。 このシャーシーは、マイクロ波無線機から取り外した物を流用します。

 

 

シャーシー加工は、実装する部品を仮置きして加工の位置や手順を確認しながら手堅く進めます。 

 

 

何日か掛けてシャーシー加工が完成しました。 4つ並んだ穴の所に真空管が収まります。

 

 

主要部品を置いて最終確認です。 木の側板、アルミの装飾金具の加工も完了しました。今後は、詳細部品の実装と、配線作業、調整作業へと進みます。

 

 

ステレオアンプに実装する部品は全て品質確認をします。 これは、LCRテスターを使って電解コンデンサーの性能試験をしている様子です。 202μFの静電容量があり良好です。 

 

 

製作中は、体と頭を休めるため、コーヒーブレイクをします。 先日干した柿が食べ頃になりました。 ブラックコーヒーと干し柿の甘さの組み合わせが最高です。 この時に名案が浮かぶことも多いです。  工房での至高の時間を過ごします。

鑑賞の終わったコキアでホウキ作り

 11月上旬、家庭菜園の傍らで見事に色づいたコキアは11月末には色もあせて茶色くなりました。引き抜いて乾燥させたコキアで3種類のほうきを作ってみました。

 1本は、魔女の宅急便出てくる長くて可愛いホウキにし、残り2本は、片手の土間ホウキと、狭い場所でも掃くことの出来る細長い物を作りました。

 

11月上旬、家庭菜園の傍らで見事に色づいたコキア。癒してくれました。

 

 

約1ケ月ほど目を楽しませくれたコキアも11月末には茶色くなったので引き抜き、乾燥させました。

 

 

乾燥させたコキアを使ってホウキを作ります。 材料は、柄になる竹の棒、被覆付き針金、フェルトの布、可愛いリボンです。 工具は、ペンチ、のこぎりです。

 

 

コキアの茎をばらして、何本も組み合わせて、先端が毛筆の様になるように束ねて、竹の柄の先端に被覆付きの針金できつく縛ります。

 

 

縛った所の拡大写真。 穂先が上手く形成するように、何か所にわたって縛ります。縛り終えたら、柄をふってみてぐらつきが無いか確認します。この加工で使い心地が決まります。 大事な工程です。

 

 

縛った所は見苦しいので、フェルトの布で覆います。まずは縛った所に布を当て、針金1本で布を縛り付けます。

 

 

縛り終えたら、布をひっくり返します。 付け根の付近を白い針金1本で縛り、布が動かないようにします。

 

 

白い針金の上にリボンを結びます。 

 

 

全長2mの、大きなホウキが出来上がりました。 かわいい魔女が来たら進呈します。

出来上がったホウキは、巨大な習字の筆のような感覚で床を履くことが出来ます。コキア特有の繊維がたくさんあり、断力性があるため、細かいほこりも綺麗に掃き取れます。

 

 

今回は、他に2種のホウキを作りました。 片手ホウキと、狭い個所でも掃ける細長いホウキを作りました。 TPOに合わせて使って行きます。

工作工房、工作室の整理整頓

 工作工房の工作室は、春から併設農園の作業にかかりっきりになっていたので、農材置き場と化して、大変な荒みようで工作は全くできない状態になってしまいました。

 スイカの収穫も終わり、月末には従妹達も来るので、心機一転かたずけと、整頓・レイアウト変更をしました。

 工作室は、各種工作の他、オーディオリスニングルームも兼ねています。

最近、新たにスピーカーユニットを入手したので、試聴を兼ねて快い音楽を楽しみました。

 

半年近く、工作をしなかったので、農材置き場となって荒んでしまった工作室。

これ以上は放置できないので、かたずけと整理整頓を行います。

 

 

まずは、ゴミや農材の搬出をして、清掃を行う。 ここは中央付近。

コンクリートの土間です。

 

 

ここは、材料を保管している棚の付近。 棚の下部はスピーカーユニットを置いています。

 

 

ここは、北側の窓の付近。 今回、窓に沿って置いてある机を中央に移設します。

 

 

窓際の机を中央に移設しました。工作机として使用します。スチール製です。

 

 

窓際の所にオーディオ機器を持ってきました。オシャレな回転イスも置いてみました。

※将来は、窓に沿った長机にして、音楽を聴いたり、外の景色を眺めながらの窓際喫茶にする予定。

 

 

中央に移設した2つの机は、昭和末期に使われていたIBMのプリンター専用机でした。

廃棄する前にもらい受け改造して、使い心地を良くしました。

 

 

早速、工作の開始。20年前にこんちゃんが製作した真空管式アンプの点検と改修をします。 何とか音が出ました。もう少し時間をかけて点検・整備をします。

工房で使う資材の分類と整理その④

 工房の軒下に置かれた資材の整理と保管作業の四日目です。長年の収集で古いものもあり、今後使う予定が無いものは廃棄していきます。宝物は発見されませんが熱心に工作して力尽きて無駄になってしまった物は次々出てきます。

 

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今日は、東側の軒下に置かれたこのエリアの部材を整理します。

 

 

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通気口のある塗装も綺麗な鉄板が6枚と、機器を据える鉄のチャンネルベース。

利用価値大なので、整理棚に保管。

 

 

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トランシットやセオドライトの三脚が5本出てきました。 外見は良くないですが実用出来そうなので、今後もいろいろの用途で使い続けます。

 

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ダイワ製の大型テレビカメラ用三脚TVT-4。昭和の時代の名品です。 2脚あり、半分の高さで開けてみました。機能的に良好でした。 マイクロ波の実験でパラポラアンテナの支持に使います。

 

 

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昭和の時代に、某テレビ局で現場からのテレビ中継で使っていたフィールドピックアップ用の三脚。20年前、訳あって私の手元にきました。 抜群の強度です。直径1.2mのパラポラアンテナも支持できます。

今後もマイクロ波の移動実験で大切に使います。

 

 

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高さ2.4m、鉄製の脚立。錆だらけですが、強度的に問題は無し。 磨いて塗装し、衛星通信用の簡易タワーとする予定です。

 

 

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直径20cm超の大きな塩ビのハーフパイプ。 そうめん流しには大きすぎ、子供のプール滑り台としては小さい。 でも何かに使えそうなので、一応保管する。

 

 

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昭和の時代にルーフタワーで使っていた、ターンバックルなどの金具類。

錆がひどいので廃棄する。

 

 

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資材が置いてある近くに生えている「ど根性まんりょう」水が流れる所のコンクリートの隙間から幹が出ている。

工房で使う資材の分類と整理その③

 工房の軒下に置かれた資材の整理と保管作業の三回目です。長年の収集で古いものもあり、今後使う予定が無いものは廃棄していきます。宝物は発見されませんが熱心に工作して力尽きて廃物になってしまった物は次々出てきます。作業は、まだまだ続きます。

 

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今日は、軒下に置かれたこのエリアの部材を整理します。 箱ものが多そう。

 

 

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ダンボーの箱に、広角の直流メータシャント抵抗が三組入っていました。50アンペアのブレーカーも有り、これらは直流電源装置を作る際に使用するので整理棚に保管する。

 

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各辺が60cmの鉄の箱、遮熱版も付いて本格的な物だ。 少し古ぼけているが。

 

 

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二重になった蓋を開けると、綺麗な木板の箱が内蔵されていた、これは屋外ボックスとして使いたいので、木工室に保管。

 

 

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貫通パイプが5本付いた鉄の箱。ひさしも付いて頑丈である。

 

 

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蓋を開けると、綺麗な木板が付いて内部も綺麗だ。 電気や無線の中継箱として活用することにした。 木工室に仮保管。

 

 

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何か、配線盤のジャンクのようだ。 ステンレスとアルミの部品を取って残りは廃棄した。

 

 

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頑丈で重厚なアルミダイキャスト製のボックス。 無線鉄塔に中継箱てして使うことにした。 木工室で仮保管。

 

 

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60cm角の四角い鉄箱。  錆も無くきれいなので、整理箱として使うことにした。

 

 

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ペット用のゲージや、台所の整理棚の廃物。 錆も出ているので全て廃棄。

 

 

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ころ付きのプラボックス。 汚れはあるが、まだしっかりしているので、農材入れとして活用する。